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再び香港へ。国慶日の抗議デモ激化と緊急状況規則条例
2019 / 10 / 04 ( Fri )

政府や警察に対し、激しい抗議デモの続く香港。
香港政府は緊急状況規則条例を発動し、10月5日午前0時より
デモ参加時のマスク着用が禁止されます。
20191004緊急法

9月中旬にも香港へ行っていたのですが、続・所用で下旬に再訪。
1週間ほど過ごし、昨日台北へ戻りました。
201909尖沙咀誠品3Fカフェ

前回に増して、明らかに激しくなっている抗議活動。

中共や香港政府・警察を批判するビラが歩道に大量に貼られ、
踏まないと通れないようになっていたり、
(決して気持ちの良いものではない)
20190928_13アドミラリティ集会

デモ隊に破壊され、駅の出口やエレベーター・エスカレーターが
使用できないところも多く、結構不便。
20190930駅破壊2

デモは週末に過激化することが多いのですが、
中でも特に衝突が激しかったのは祝日だった10月1日。
この日は中国の国慶日なので、ここぞとばかりにデモの呼びかけが。
香港人日程表20191001

これを受けて、30以上のデパートやショッピングセンターが臨時休業に。
 #以下、クレジットのある写真は「香港01」より
Screenshot_20191002-072150.png

元々は6ヶ所で予定されていたデモ(いずれも違法)ですが、
深夜までに衝突が起きたのは結局10ヶ所以上。

複数の駅がデモ隊に破壊され、
Screenshot_20191002-070649.png

MTRはほぼ運休状態に(×マークの駅は封鎖)。
20191001_07地下鉄運休

中国の国慶日は決戦の日だ、という呼びかけに応じ、
各地でデモ隊の一部過激派(勇武派と呼ばれます)が街を破壊。
Screenshot_20191002-071301.png

高所から火炎瓶を投げたり(勘弁してほしい)、
Screenshot_20191002-070429.png

屋内でも放火、
Screenshot_20191002-073813.png

バイクにも放火。
Screenshot_20191002-070510.png

トラムも燃える。
Screenshot_20191002-070641.png

戦争ごっこでもしているつもりなのだろうか。
Screenshot_20191002-073437.png

襲われるのは政府庁舎だけではなく、
Screenshot_20191002-074047.png

中国資本や親中派企業の経営する店舗も次々に破壊。
こちらは中国旅行社。
Screenshot_20191002-073342.png

活きよ、元気ライフ!の文字も空しく、破壊された元気寿司。
熊も元気なくなるわ(親中派とされる美心が経営)。
Screenshot_20191002-073829.png

ここからは一外国人としての印象ですが、
日々テレビで編集無しの中継映像を見ていると、
20191001_04中継

香港警察は本当によくやっていると思う。
Screenshot_20191002-071517.png

6月から報道を見ていて警察側にも非があるのは理解していますが、
これだけの暴徒に対してよく一人の死者も出さずに対処していると思う。
これがアメリカだったら、とかいうつまらない話はしませんが。
Screenshot_20191002-073210.png

デモ隊に襲われて頭から血を流しながら威嚇射撃をしたら、
「暴動警官隊」「実弾発砲」とタグ付けされる香港警察。
アメリカだったら。。。とか言いませんけど(2回目)。
Screenshot_20191002-065421.png

複数地点での衝突が深夜まで続いた10月1日。
翌日の発表では、この日の逮捕者は269名とデモ開始以来最多。
ケガをして病院へ運ばれたのは117名で、
うち2名が一時重体、3名が重傷ということでした。

デモ隊と警察だけではなく、メディアにもケガ人が。
この日、地元ラジオ局RTHKの英語チームは記者を退避させました。
Screenshot_20191002-063809.png

また、9月29日にはインドネシア人の女性記者が
ゴム弾に当たり片目を失明するという事故も起きています。
20190929衝突3

不幸すぎる出来事ですが、彼女が撃たれる直前まで撮っていた映像を見ると、
動き方が危なっかしいのが分かります。
警官とデモ隊が高架の階段で対峙する中、多くの記者が脇に退避しますが、
彼女はデモ隊の真後ろ、つまり銃を構えた警官の正面で映像を撮り続けていました。

さて、1日には一連の抗議デモにおいて
初めて警察の実弾発射によるケガ人が出ました。
しかも、高校二年生。しかも、左胸に命中。
一時重体でしたがその後回復に向かっているそうで、良かった。

今どきはすぐに撃たれた瞬間の動画がネットに出回るので、
ご覧になった方も多いかもしれません。
動画は私が確認しただけで3種類あり、総合すると以下のような状況でした。

1人の警官が7,8名のデモ隊に棒や傘で襲われ倒れ込む
→もう1人の警官が助けようとするが、同じデモ隊複数名に襲われる
→後から襲われた警官が銃を抜いて威嚇する
→それでも複数名が棒などで襲いかかる
→撃たれた高校生が警官の腕を棒で殴った直後に発砲

棒が腕に当たり誤射したとするメディアもありますが、
警察の会見では正当防衛だと。真相はよく分かりません。
ただ、一番長いバージョンの動画を見ると警官に同情したくなります。
(私、人に引かれるくらいリベラルに寄ってますが、それでもそう思う)

発砲する数秒前のキャプチャ。確認できるのは全員デモ隊です。
映っていないが、発砲した警官はデモ隊の真ん中にたった1名でいる。
Screenshot_20191005-030244.png

非常に素朴な疑問なのですが、この期に及んで
香港加油とかおっしゃっている方々は
一体香港がどうなることを望んでいるのだろうか。
抗議デモが更に激化して香港警察の手に負えなくなったら、
人民解放軍がやってきて一国二制度の終わりが早まるだけですよね。

台湾独立問題も同じですが、中国に対峙している誰かに対して
声援を送る日本人は多いけれど、その結果というか代償まで
想像している人はどのくらいいるのだろうか。

そんなことを、10月1日の北京のパレードを見ながら思っていました。
20191001_01中国国慶節パレード

死者が出る前に勇武派には冷静になってもらいたい。本当に。
20191001_03中国国慶節パレード

そんなこんなで、翌日(10月2日)の香港紙。
星島すごいわ〜。新華社越えか。
20191002_01新聞

さて、マスク禁止法への反発で平日ながら今夜も激しい衝突のあった香港。
今度は14歳の少年が警察の発砲でケガをし、デモ隊による
車両への放火と駅員への暴行によりMTRは全線運休に。
林鄭月娥行政長官は今日の会見で、必要があれば更なる措置を取ると述べました。

マスク禁止法は勇武派には効果がないと思われるので
すぐに次のステップへ進みそうですが、この先どうなるのでしょうか。


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コメント
--勉強になりました--

なこたさん、こんにちは。コメントしたい興味深い記事がほんとはたくさんあるのですが、今回はもうこれは非常に勉強になりました。

台湾にいるとあちこちで 香港加油 のメッセージを見かけますが、私は呆れるほど社会やニュースに疎い(かつ自分から情報を得ない)のでふわふわとしたことしか分かっていなかったのですが、こうして私にも分かりやすく現地のニュースをなこたさんの解説付きで、教えて頂けてありがたいです。いろんな意味で片方からしか見えてなかったことの別の面が見えました。

おいしいものと、社会のこと、どちらも、こんなに詳しいブログそうそうないかと思います。いつも情報ありがとうございます。

by: そこはかノート * 2019/10/06 09:15 * URL [ 編集 ] | page top
--Re: 勉強になりました--

そこはかさん、こんばんは!

香港、9月半ばに行った時は警察もデモ隊もどっちもどっちだと感じましたが、
今回はあまりにデモが過激化していて警察も辛いよねと思ってしまいました。
デモ隊を取り締まるのは本意ではないと辞めて行く人も多く、人手不足な上に
仕事は増える一方で、先日の会見によると1日15時間勤務になってしまっているのだとか。
このブログを見て不快に思う方もいるだろうと思うのですが(そんなに読まれてないか)、
感じたことをダラダラと書いてしまいました。

香港がシンプルにひとつの国ならば、私も香港加油と言いたいところです。
どうにか落としどころを見付けて、平和な香港に戻ってほしいと思うばかりです。
(何の面白みもないお返事でごめんなさい。あ、帰台翌日は九州純冰に行きました!)
by: なこた * 2019/10/06 19:21 * URL [ 編集 ] | page top
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